SEO施策を大分すると内部施策と外部施策とに分けられます。内部施策は自社(自分)で行うことなので技術的にはそれほど難しくありません(ただし、適切かつ適度であることが大切です)。しかし、外部施策となると、基本的に自分の思い通りには事が進まないはずです。
不自然な被リンク
相互リンク/リンク集/リンクサイト
SEO外部施策として最も一般的でポピュラーなのが外部リンクを得ることです。しかし近年では、全く関係ない内容のサイトやページからリンクを得ていると、逆にペナルティの対象と捉えられる危険性さえ出てきています。それは当然であり、不自然です。作為的な相互リンク、統一性がないリンク集、リンクのみで構成されているリンクサイトなど、逆に今までペナルティの対象とならなかったことが不思議なくらいです。
実際に、しっかりと検索エンジンの動向を研究しているサイトは、これまでに培ってきた相互リンクや無意味な被リンクを思い切って削除しています。
衛星サイト
同じ外部サイトからの被リンクでも、衛星サイトによる自作自演的被リンクがあります。検索結果の順位を上げたいサイトに対してリンクを張るために作られたサイトを「衛星サイト」といいます。
衛星サイトによる外部被リンク策を安価に行うために、本体となるサイトを運営しているレンタルサーバー上にマルチドメインを設定してそこに衛星サイトを複数アップされる方がいらっしゃいます。これは、本体と衛星すべてのサイトが同じIPアドレスですので、自作自演であることが発覚するのも時間の問題です。言うなれば、敢えてペナルティを受ける種を蒔いているようなものです。
衛星サイトではないことを装うために、それぞれ別のレンタルサーバーを契約して、各サーバー上に衛星サイトを一つづつアップされる方もいらっしゃいます。これをSEO業界では「IP分散」と言います。名前が付くほどメジャーな施策です。IPアドレスが違うので、自作自演色はかなり薄まります。大切なのは中身で、それぞれの衛星サイトが何を語っているか、どれくらい有益な情報を提供しているか、が問われるところです。
理想的な外部施策とは
前述のように、過去に行ったSEO施策をそのままにしているWebサイトがペナルティを受けるなどの状況で行き詰まっています。では、行き詰まってしまったWebサイトは何をすれば良いのでしょうか。
不自然な施策を排除する
まず、不自然な被リンクを削除することです。これまでに相互リンクをお願いしてきた方々に一件一件メールを書き、こう思い立ったいきさつも含めてリンクを削除するようお願いをしてください。先方に対しても良いアドバイスとなるはずです。無意味なリンク集を運営されているサイトやリンクのみで構成されているリンクサイトからの被リンクも同様です。
衛星サイトを運営されている方は、衛星サイトを削除することを考えるのではなく、それぞれのサイトが作為的でなく、すべての来訪者のために有益な情報を提供できる内容のサイトになるよう、中身のブラッシュアップをしてください。もちろん、それぞれの内容がダブっていたり、真逆の事を主張しているのでは意味がありません。一つ一つのサイトがすべて違うテーマを持ち、それぞれの立場から有益な情報を発信できるレベルに仕上げてください。そうすれば、すべてのサイトが衛星サイトではなく、独立した有益サイトになります。有益サイト同士がリンクを張り合っているのは極自然なことであり、来訪者もリンクを辿りながらより良い情報が得られるようになります。
外部評価を得る
念のために申し上げますが、すべての外部リンクが悪いものではありません。作為的なもの、無意味なところから受ける不自然なものが良くないのです。極論を言えば、同業者、しかもライバル会社からリンクを得るようなことができるのなら、それは最高の被リンクと言えるでしょう。
しかし、実際問題としてライバル会社から被リンクを得ることはかなり困難でしょう。仮に実現したとしても、そこに誰もが納得するような必然性がない限り、談合のような作為的状況が逆に想像されてしまいます。
このサイト内で何度も同じようなことを申し上げておりますが、一番確実に閲覧者や検索エンジンからも評価されるWebサイトを制作するためには、掲載した情報が必要とされている、求められる情報であること、そしてそういった情報がWebサイトのメインであり、自社の売り込みや自社商品のアピールが中心にならないことです。